以前このブログで紹介した、
Cさんのお宅のリフォーム後の玄関です。
Cさんはペットと暮らしながらも、アジアンテイストのインテリアを楽しめる、
そんな住まいを希望されていました。
私は、インテリアを美しく見せる基本は、まず、
フォーカルポイントを整えやすく、
魅力ある空間にすることだと考えています。
目に飛び込む一瞬のシーンで、人の気持ちがほぐれたり、
心地よくなれたら、素敵なことだと思いませんか。

上は以前のCさんのお宅の玄関です。
正面に階段の手すり壁があり、
茶色の笠木が斜めになっていたので、それが強い印象でした。
奥のリビングへ続くドアも濃い茶色だったために、主張が強く、
フォーカルポインを、あいまいで煩雑にしていました。
壁と天井を区切る「廻り縁」や床に続く壁の[巾木]も濃く、
室内全体を重たく感じさせていました。
階段は、2階に大きなものを搬入する時のために、
斜めの空きスペースを残さなければならなかったので、
リフォームでは手前に、横にスライドするインテリアのパネルを設置しました。
パネルのモチーフは古くからあるタイの飾り壁。
もともとはチークの端材を有効に利用するためのものです。
光を当てると木の陰影がきれいなので、
設計する住宅に好んで使っています。
このパネルを、いつもは閉じてフォーカルポイントに。
奥の扉は白く、あまり印象付けないデザインに。
廻り縁は外し、巾木も低いものに替えて白く塗りました。
玄関のタイルも薄いベージュに貼り替えました。
玄関はお客様を迎える場所ですが、
一番大事なのはその家の家族がほっとできる場所ではないかと思います。
好きなインテリアで、毎日「お帰りなさい」と、
迎えてもらえたら嬉しいですよね♪
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この作品は WEB版
『日経住宅サーチ』に掲載されています。
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